「新陳代謝(metabolism)」を理念として1960年代に展開された建築運動。創設メンバーは浅田孝、川添登、菊竹清訓、黒川紀章、栄久庵憲司、粟津潔らよって、1960年に東京で「世界デザイン会議」が開催されたのを機に、「来るべき社会の姿を、具体的に提案するグループ」として結成された。マニフェスト『METABOLISM/1960』には、「建築や都市は閉じた機械であってはならず、新陳代謝を通じて成長する有機体であらねばならない」という運動の理念が記されている。誕生の背景には丹下健三の強い影響があり、国際的な建築運動としても再評価されている。
[インタヴュー]
...議論をする人は建築界にはいませんでした。メタボリズムはモダニズムの連続のなかで組み立てられた... ...ですか。 今日の話を整理すると、六〇年頃のメタボリズムのような建築の生成・変化の技術論に、僕は...
『10+1』 No.45 (都市の危機/都市の再生──アーバニズムは可能か?) | pp.187-197
[インタヴュー]
『解体』の輪郭執筆──六〇年代アートシーンの坩堝から 日埜直彦──今回は『建築の解体』についてうかがいたいと思います。この本は建築における六〇年代の終わりを象徴...とです。後にピーター・クックは「俺たちはメタボリズム情報は、六二年か三年に知っていたよ」と言...
『10+1』 No.49 (現代建築・都市問答集32) | pp.190-205
[論考]
序─低い声 四本の柱が立ち、そこに屋根を架けた小屋は住宅の原型なのだろうか? [〈それ〉溝は作動している]あるいは、一本の柱が太古の平野に立てられた瞬間に構築が...5階建地下1階の砦菊竹の場合は、子供すらメタボリズムの対象だったから、中心とはいえないかもし...
『10+1』 No.05 (住居の現在形) | pp.130-145
[インタヴュー]
戦後の日本建築界 日埜直彦──今回は一九五〇年代を視野としてお話を伺いたいと思っております。当時の建築の世界においてモダニズムに対する信頼は揺るぎないものだった...界デザイン会議」の準備を契機に結成されたメタボリズムに、浅田孝、川添登、菊竹清訓、黒川紀章、...
『10+1』 No.44 (藤森照信 方法としての歩く、見る、語る。) | pp.169-176
[論考]
...らためて検討材料になっている。 あげくに『メタボリズム』(八束はじめ+吉松秀樹著、INAX出版刊)が... ...がすでに歴史的な記述の対象になっている。 メタボリズム・グループが旗揚げしたのは一九六〇年であ...
『10+1』 No.13 (メディア都市の地政学) | pp.25-32
[万博という問題系1]
...したことなんです。当時、丹下さんにとってメタボリズムグループが海外でもちやほやされるのがけし... ...の前の喫茶店に呼び出されて「お前らだけでメタボリズムやってちゃ未来はない、俺も入れろ」と(笑...
『10+1』 No.36 (万博の遠近法) | pp.64-79
[万博という問題系2]
...。この「エンバイラメント」という概念は、メタボリズムのメンバーでグラフィック・デザイナーの粟... ...メントの会で大きな役割を果たす建築家は、メタボリズムのメンバーではなく、ネオダダとの交流が深...
『10+1』 No.36 (万博の遠近法) | pp.80-95
[一九九〇年代以降の建築・都市 13]
...時、黒川は、建築の成長可能性をおりこんだメタボリズムを唱え、社会の「動民」化と、カプセル建築... ...といえる」(『メタボリズムの発想』[白馬出版、一九七二])。黒川のメタボリズムは、いかに解体...
『10+1』 No.37 (先行デザイン宣言──都市のかたち/生成の手法) | pp.37-39
[セヴェラルネス:事物連鎖と人間 2]
...であった。 ところで《アクアポリス》は、メタボリズムの旗手であった建築家菊竹清訓の構想を下敷... ...─菊竹清訓「搭状都市」「海上都市」 出典=『METABOLISM/1960』 5──黒川紀章《中銀カプセルタワー》 撮...
『10+1』 No.33 (建築と情報の新しいかたち コミュニティウェア) | pp.12-25
[シンポジウム]
...ャー的な特徴も指摘された。日本でおこったメタボリズムの動きとアーキグラムは、両者とも同じ六〇... ...そこには決定的な違いがある、と。つまり、メタボリズムはマニフェストを出すけれど、カウンターカ...
『10+1』 No.39 (生きられる東京 都市の経験、都市の時間) | pp.174-184
[万博という問題系 3]
...田さんが川添登に「何かやれ」と仕掛けて〈メタボリズム〉が始まるわけです。彼のおもしろいところ... ...略を作り戦争に行かせるほうが好みだった。メタボリズムにしても、仕掛けは浅田さんですが、歴史の...
『10+1』 No.36 (万博の遠近法) | pp.96-111
[論考]
...した。私自身に関していえば、それは自著『メタボリズム』(INAX出版、一九九七)に感じていた不満を... ...京の景観を変貌させたと私は考える。私の『メタボリズム』では、特殊解としてのヴィジョンだけに注...
『10+1』 No.50 (Tokyo Metabolism 2010/50 Years After 1960) | pp.62-76
[現代建築思潮]
...せて日本からも発信しなくてはということでメタボリズムの運動が用意されます。ここには二つ大事な... ...墨付きをもらったことです。もうひとつは、メタボリズムは偶発的に組織されるのですが、単に若い人...
『10+1』 No.36 (万博の遠近法) | pp.47-54
[column]
...で建築学の学生をしており、一九六〇年代のメタボリズム運動について論文を書いたことがあって、こ... ...の思考に、深く刻印されていたものだった。メタボリズムは、日本の重要な建築運動として、西洋で認...
『10+1』 No.29 (新・東京の地誌学 都市を発見するために) | pp.130-134
[翻訳]
...てはならないという義務への新たな覚醒が、メタボリズム運動を後押しする。それは日本の思想的エリ... ...、いわばデカダンのモダニズムともプロト・メタボリズムとも読むことができる)。 『集合体を求めて...
『10+1』 No.50 (Tokyo Metabolism 2010/50 Years After 1960) | pp.173-197
[シンポジウム]
...ちにとっての建築であり、黒川紀章らによるメタボリズムの影響を大きく受けたものでした。私たちは... ...入って二年目くらいのときに、当時もっともメタボリズム的なプロジェクトである、今でいうバスユニ...
『10+1』 No.50 (Tokyo Metabolism 2010/50 Years After 1960) | pp.228-239
[論考]
...す。 ヴォイド・メタボリズム、ビヘイビオロロジー 南後──六〇年代のメタボリズムも、思想レヴェ... ...、それを制作に転じるパートが「ヴォイド・メタボリズム」です。なぜそんなことを言い始めたかとい...
『10+1』 No.49 (現代建築・都市問答集32) | pp.84-89
[現代建築思潮]
...でお話が伺えればと思うのですが。たとえばメタボリズムにおいて、菊竹清訓さんは幹から枝、葉と階... ...。 藤本──メタボリズムについて、それほど詳しく知らないのですが、実はメタボリズムはすごかった...
『10+1』 No.33 (建築と情報の新しいかたち コミュニティウェア) | pp.45-52
[図版構成]
...TOKYOMETABOLISM 1960–2010 ENCYCLOPEDIA Vol.1 UPG.@S.I.T. 構成=八束はじめ+大田暁雄+金子祐介+唯島友亮+水谷...
『10+1』 No.50 (Tokyo Metabolism 2010/50 Years After 1960) | pp.121-160
[図版構成]
...市住宅』1973年2月号)メタボリズムと都市住宅 1970 年代に結成されたメタボリズム・グループは新陳代謝... ...姿を変えて後に現われるのであるが。 一方、メタボリズム以降の日本の現代建築家は都市住宅派という...
『10+1』 No.05 (住居の現在形) | pp.74-77
[現代建築思潮]
...じ架空のプロジェクトと言えども、その点、メタボリズムは圧倒的に堆積しましたね。 今村──おそら... ...けど(笑)、みなさん興味はあるでしょう。メタボリズムの話からとびましたが、五〇年代、六〇年代...
『10+1』 No.41 (実験住宅) | pp.24-28
[現代住宅研究 2-4]
...住宅の線引きを無化している。 黒川らによるメタボリズムは、基本的には建築の部分から都市までの理... ...単位を家族から個人に近づけ、一住居内でもメタボリズムの理論が成立することを可能にしたが、同時...
『10+1』 No.19 (都市/建築クロニクル 1990-2000) | pp.21-25
[論考]
...ところはないように見えるが、その実かつてメタボリズム・グループの一員であった大高正人による第... ...である。 一九六○年代の建築界をリードしたメタボリズム・グループは六○年に東京で開かれた世界デ...
『10+1』 No.01 (ノン・カテゴリーシティ──都市的なるもの、あるいはペリフェリーの変容) | pp.34-51
[「悪い場所」にて 6]
...の世界デザイン会議を目前に控え、建築運動メタボリズムが立ち上がる黎明期に、丹下健三の右腕であ... ... 武谷と浅田両名がたどった軌跡を考えた時、メタボリズムの研究会で「核戦争後の地球」が語られたで...
『10+1』 No.36 (万博の遠近法) | pp.26-28
[現代建築思潮]
...さんが引き継いでマスタープランを設計し、メタボリズム、および国家/反国家を意識した磯崎新が台... ...が、それをよりストレートに表しているのがメタボリズムの登場であり、そのなかでも黒川さんと一般...
『10+1』 No.40 (神経系都市論 身体・都市・クライシス) | pp.27-44
[インタヴュー]
...たね。マクロにみた都市の生態なんかには、メタボリズムの頃の幼稚な理解では及ばなかったけど、こ... ...相互作用を行なうものとして捉えて、まさにメタボリズムの単なる新陳代謝とは位相の異なる世界観を...
『10+1』 No.48 (アルゴリズム的思考と建築) | pp.72-81
[密集市街地論3]
...文化論でいえば、一九六〇年代に流行した「メタボリズム」的都市発展論、つまりは生物の新陳代謝の... ...出された当時の若手建築家グループによる「メタボリズム宣言」などは、積極的に古い市街地を新しい...
『10+1』 No.28 (現代住宅の条件) | pp.167-171
[連載 10]
...の魅惑 一九六〇年の東京世界デザイン会議はメタボリズム・グループの旗揚げとなったことでも知られ... ...入れ策では、絶えざる修復や建て替えというメタボリズムが求められる。そこでは現物が保全されるの...
『10+1』 No.47 (東京をどのように記述するか?) | pp.176-192
[インタヴュー]
...としないのです。今回メタボリズムを展示に入れていますが、私はメタボリズムを非常に大切だと考え...
『10+1』 No.38 (建築と書物──読むこと、書くこと、つくること) | pp.150-158
[インタヴュー]
...のはメタボリズムで、黒川紀章の《中銀カプセルタワービル》もぼろぼろになって、メタボリズム理論...
『10+1』 No.46 (特集=宇宙建築、あるいはArchitectural Limits──極地建築を考える) | pp.172-181
[論考]
...することなどできはしない。 例えばかつてのメタボリズムと総称される運動は、そのことに十分自覚的... ...従えば依然として構造主義的なものだった。メタボリズムは新陳代謝する都市の変化に対応しようとし...
『10+1』 No.19 (都市/建築クロニクル 1990-2000) | pp.156-164
[対談]
...って、シンガポール論にあるように丹下──メタボリズムを自分の先例と考えている節がある。彼らで... ...のエピソードとなりますが、僕は卒業論文でメタボリズムをやりました。そのときに、今でも印象に残...
『10+1』 No.50 (Tokyo Metabolism 2010/50 Years After 1960) | pp.217-227
[論考]
...[図5]。一九六〇年代の高度経済成長期は、メタボリズムの黒川紀章や菊竹清訓など、多くの若手建築... ...現を消す」ことが主要な課題になっており、メタボリズムの華やかさと対比的に語られている★一五。...
『10+1』 No.22 (建築2001──40のナビゲーション) | pp.134-145
[インタヴュー]
...國屋新書、一九六四)。六〇年代というのはメタボリズムの全盛期でした。その主力は都市デザインで... ...という立場を表明してきました。なお、私はメタボリズムを対象にして問題を提起したわけではなく、...
『10+1』 No.20 (言説としての日本近代建築) | pp.166-180
[建築を拓くメディア]
...ある。確かに、「具体」、「実験工房」、「メタボリズム」等々の主要メンバーが一堂に会して多くの... ...ういえば愛知万博は、迷走の挙げ句に結局「メタボリズム」の大御所・菊竹清訓を総合プロデューサー...
『10+1』 No.38 (建築と書物──読むこと、書くこと、つくること) | pp.144-145
[論考]
...軸上で検討しようとするものである。 かつてメタボリズム・グループは、設備や構造の基幹となる部分... ...深層」において緩い方向性を与える「新たなメタボリズム」のコンセプトを導入する必要があると思わ...
『10+1』 No.47 (東京をどのように記述するか?) | pp.76-84
[論考]
...時多発的に胎動を始める。国内的な文脈ではメタボリズムの活動がこれに相当するだろう。結果論的な... ...五の世代という意識から命名された)を継ぐメタボリズム・グループ以降、それまでの建築家の組織が...
『10+1』 No.32 (80年代建築/可能性としてのポストモダン) | pp.78-92
[論考]
...と言えばその後者に属している。丹下健三やメタボリズム・グループのメンバーたちが幾つもの都市を... ...や都市という捉え方は、菊竹も一員であったメタボリズム・グループの他のメンバーの建築のイメージ...
『10+1』 No.01 (ノン・カテゴリーシティ──都市的なるもの、あるいはペリフェリーの変容) | pp.59-66
[論考]
...化は、建築的ヴィジョンとしては丹下健三やメタボリズム・グループの六○年代の未来都市の諸提案と... ...て、新ペリフェリーである幕張には、これもメタボリズム・グループの一員であった槙文彦が全長五○...
『10+1』 No.01 (ノン・カテゴリーシティ──都市的なるもの、あるいはペリフェリーの変容) | pp.180-185
[レヴュー]
磯崎新の実現されなかったプロジェクトばかりを集めた「アンビルト/反建築史」展が開かれ★一、それに合わせて『UNBUILT/反建築史』(TOTO出版)という二分冊...ない。六〇年代の〈空中都市〉の、いかにもメタボリズム的な未来志向と、磯崎新独特の廃墟志向の重...
『10+1』 No.23 (建築写真) | pp.32-35
[ラディカリズム以降の建築 1960s-1990s 7]
情報端末としての建築 電飾、看板、ファーストフード、カラオケ、ゲームセンター、カフェ、居酒屋、ドラッグストア、電化製品の量販店、百貨店、金融ビル、JR線の高架、...ば、倉庫は情報の海に漂う。アーキグラムやメタボリズムが考案した単位空間のダイナミックな組み換...
『10+1』 No.19 (都市/建築クロニクル 1990-2000) | pp.221-231
[作品構成]
アルゴリズム的思考を用いると従来の建築とどう変わるのだろうか? 僕自身これまで、「関数空間/Algorithmic Space」と題していくつかプロジェクトを発...物の新陳代謝のアナロジーで建築を捉えた「メタボリズム」だと言えると思うが、半ば永久的に建築が...
『10+1』 No.48 (アルゴリズム的思考と建築) | pp.155-160
[論考]
なぜ建築を扱うのに言葉が必要なのかは、これまでにも繰り返し問われてきた。そして、このところ建築と言葉の仲は、うまくいっていないのではないかという問いは続けて発せ...時期と期を一にしていることだ。丹下健三やメタボリズムの時代から、都市住宅、野武士の時代への移...
『10+1』 No.49 (現代建築・都市問答集32) | pp.152-153
[現代住宅研究 7-4]
装飾とモダニズム やや意外な「装飾」の話から。およそ一〇メートル角のスラブを空中に浮かべた《スカイハウス》(菊竹清訓、一九五九)[図1]は、そのスラブにムーブネ...盤の出現が、《スカイハウス》以降、つまりメタボリズム以降、すなわち高度経済成長期以降、無視で...
『10+1』 No.24 (フィールドワーク/歩行と視線) | pp.24-29
[インタヴュー]
理論/歴史、実践 松畑強(以下MT)──コロミーナさん、『アッサンブラージュ』誌の三〇号を拝読いたしました。あなたはそこで、いくつか面白い問題を提起されていたと...バンハムについてだが、彼は日本、とりわけメタボリズムから大きな影響を受けていた。 MT──バンハ...
『10+1』 No.11 (新しい地理学) | pp.41-46
[1990年代以降の建築・都市 3]
フラット派批判 昨年末、飯島洋一が「反フラット論──『崩壊』の後で 2」という文章を発表した★一。この論は世界貿易センタービルの破壊に触れて、スーパーフラットの...トする壮大な計画を提案した一九六〇年代のメタボリズムや一九八〇年代のポストモダンも、好景気に...
『10+1』 No.27 (建築的/アート的) | pp.142-153
[現代建築思潮]
梅岡+岩元+今浦──今回、「現代思潮研究会」においてオリンピックによる都市改造をテーマに研究がなされることになりました。そのなかで、都市がどのように成長・発展を...らなくなりました。日本では高度経済成長、メタボリズムのあとに都市計画が放棄されたようなところ...
『10+1』 No.43 (都市景観スタディ──いまなにが問題なのか?) | pp.64-72
[現代建築思潮]
山の手/下町/サード・ドメイン | 日埜直彦 クーベルタン男爵のコスモポリタニズムに始まったオリンピックが、反転してベルリン・オリンピックに象徴されるネーション...川紀章、一九七二)である。もちろん当時はメタボリズムも黒川も、いやそれどころか建築家という職...
『10+1』 No.46 (特集=宇宙建築、あるいはArchitectural Limits──極地建築を考える) | pp.48-56
[CONCEPTUAL 日本建築 7]
37 犬走り──屋内外を媒介することの実相 INU-BASHIRI (Eaves’ dropper’s lane): To be interflowed be...る。 かつて、菊竹清訓たち数名の建築家が「メタボリズム」というチーム名を標傍したことがある。そ...
『10+1』 No.42 (グラウンディング──地図を描く身体) | pp.186-200
[現代住宅研究 4-2]
東京の空は白っぽい。沖縄やアンダルシアで見た空は群青色だった。空も場所によって随分違う。空 の色は旅の印象をも決定する。でも、建築のデザインの相手として見るなら...供室が、カプセルとして着脱するというのがメタボリズムである。しかし完成当時の写真を見ると、そ...
『10+1』 No.21 (トーキョー・リサイクル計画──作る都市から使う都市へ) | pp.25-29
[「悪い場所」にて 9]
以前、この連載でも少しふれた家も建ち、すでに一年半が経過した。 実際にはどうであったか。 いくつかの点で細部にツメのあまさが残るものの、基本的には気に入っている...ものである。したがってこの家は、かつてのメタボリズムのようなバイオモルフィックな意味ではない...
『10+1』 No.39 (生きられる東京 都市の経験、都市の時間) | pp.25-27
[論考]
建築にいながら何をやっているんだと或は人から思はれる位、一寸見ると建築とは縁がなさそうに見えるかもしれないような基礎理論を各方面から切り開いて行かなければならな...玲子氏所蔵) III 一九六〇──一九六一──メタボリズム前史 敗戦によって大陸の植民地を失った日本...
『10+1』 No.50 (Tokyo Metabolism 2010/50 Years After 1960) | pp.80-95
[グローバリズム 2]
1 福岡 一九九〇(ポストモダン) vs 日本 戦後(モダン) PART1 前回「ペキン 二〇〇三」の冒頭で引用したコールハースのテクストは、「日本に関して...化の全過程につきまとっていた問題である。メタボリズムの形成期にあってさえ、西欧(アメリカ)文...
『10+1』 No.32 (80年代建築/可能性としてのポストモダン) | pp.230-238
[対談]
隈——建築への関心がそれまでの内部から「お外」へと志向し始めたのは九○年代の最初の頃だったでしょうか。地面でゴロゴロする若者、いわゆる「ジベタリアン」が増えてき...はすでにあったように思います。黒川紀章のメタボリズムのIHIなどにも、建築という完結したオブジェ...
『10+1』 No.34 (街路) | pp.64-78
[対談]
八束はじめ南泰裕八束──今回の南さんの論文を読んで、かなりの部分で見解が共有されているな、という気がしました。特に南さんが、湾岸で起きているさまざまな現象を必ず...代の建築家たちが、そのまたすぐ上の世代のメタボリズムの建築家達に対して、全面的に否定的で、ラ...
『10+1』 No.07 (アーバン・スタディーズ──都市論の臨界点) | pp.86-91
[論考]
ニュータウンに行くと感じることがある。それは、これは建築のロマンなのか? 土木のロマンなのか? それとも政治のロマンなのか? ということである。そんな問題のたて...ットを取り付けていくという、まさに当時のメタボリズムの手法そのものである。その空間の序列はま...
『10+1』 No.01 (ノン・カテゴリーシティ──都市的なるもの、あるいはペリフェリーの変容) | pp.67-75
[対談]
素材/エンジニアリング 難波和彦──今日の対談のテーマは、素材がどう建築を変えるかという問題なんだけども、実を言えば素材が建築を変える時代はもう終わっているとい...れど。一九六〇年代のアーキグラムや日本のメタボリズムも同じようなことを唱えていましたが、それ...
『10+1』 No.28 (現代住宅の条件) | pp.58-73
[日本]
1960年生まれ。86年、京都市立芸術大学大学院修了。88年、石井修/美建設計事務所を経て、遠藤秀平建築研究所設立。98年より神戸芸術工科大学非常勤講師。主な作...が、しかしながら実際に建てられた数少ないメタボリズムのプロジェクトは、奇異なことにこれらの理...
『10+1』 No.22 (建築2001──40のナビゲーション) | pp.154-157
[インタヴュー]
「デコンの終わり」と「都市破壊業KK」/時代の分水嶺としての一九六五年、一九九五年 五十嵐太郎──今日、磯崎さんにおうかがいしたいテーマはいくつかありますが、出...日本では万博の準備が始まります。それは、メタボリズム、安保闘争、読売アンデパンダンというよう...
『10+1』 No.19 (都市/建築クロニクル 1990-2000) | pp.54-67
[キーワード]
連続と切断の言語風景── 1990年代の都市と建築をめぐって 南泰裕 たったいま終わりを告げたばかりの、1990年代の都市と建築を切り出して、「何かが確実に変わ...な構造によるこうした計画案は、菊竹清訓らメタボリズムの建築家たちによっても同様に数多く考案さ...
『10+1』 No.19 (都市/建築クロニクル 1990-2000) | pp.68-87
[論考]
0 さしあたっては当然のことを言うなら、建築は目に見える秩序を扱う。特定の地点に特定の存在モードとしてつくられる建築は「見える」からだ。しかし、設計とはそれにつ...の師である丹下健三やその周辺に形成されたメタボリズム・グループが、既存の都市へのオルタナティ...
『10+1』 No.03 (ノーテーション/カルトグラフィ) | pp.16-28
[論考]
音楽理論家であるエルハルト・カルコシュカの古典的な記譜法に関する著書、『現代音楽の記譜』は次のような書き出しで始まっている。「音楽の記述はまず第一には、より複雑...してとらえていこうとしている。七〇年代にメタボリズムと呼ばれた、有機体をアナロジーとして、変...
『10+1』 No.03 (ノーテーション/カルトグラフィ) | pp.136-145
[論考]
昨日まで何の変哲もなかった万博で、 人々が列をなし、群がっていたのに、今や見よ、 まるで魔法の杖でできたように、 透明なガラス製の輝くアーチが、輝きを失い、 忘...(建築評論家)と竹山聖氏(建築家)を招きメタボリズムを中心に二〇世紀・二一世紀におけるパヴィ...
『10+1』 No.36 (万博の遠近法) | pp.125-144
[極致環境/地球外]
かつては、火星には火星人が住んでいて地球征服を虎視眈々と狙っているといったSF小説もあった。地球から望遠鏡で眺める火星には、人間の顔を真似た大きな造形物(に見え...。これは大体二四時間周期で活動する人間のメタボリズムとほぼ一致するため、結構快適な生活ができ...
『10+1』 No.46 (特集=宇宙建築、あるいはArchitectural Limits──極地建築を考える) | pp.78-81
[批評]
自分には第一の故郷も、第二の故郷も、いやそもそも故郷という意味がわからぬと深く感じたのだ。思い出のないところに故郷はない。確乎たる環境が齎(もたら)す確乎たる印...冷笑とともに忘れられた戦後建築思想の華、メタボリズムの復活とでもいうべき事態である。むしろ私...
『10+1』 No.12 (東京新論) | pp.168-177
[論考]
01 この小論は、秋本治に関する論考を軸として構成される。 02 秋本治と聞いて何者かパッと浮かんでこない人のために少し説明をしなくてはならないだろう。秋本治...て、モダニゼーションを含んだ建築運動は、メタボリズムや最小限住居研究などに見られるのではない...
『10+1』 No.21 (トーキョー・リサイクル計画──作る都市から使う都市へ) | pp.154-160
[論考]
多摩ニュータウンなどの大規模な郊外ニュータウンについて不可解な点があるとすれば、それは、これらのニュータウンにおいて仮に近代的な都市概念によって説明しきれない何...たのもそれをめぐってである。さらにこれがメタボリズムにいたって、建築構造から社会組織にわたる...
『10+1』 No.01 (ノン・カテゴリーシティ──都市的なるもの、あるいはペリフェリーの変容) | pp.52-58
[批評]
「二〇〇一年宇宙への旅」に抽選で五名様を御優待! それは空想ではなく、現実の体験です。本物の宇宙旅行です。二〇〇一年より出発予定の人類最初の民間宇宙航行プログラ...となるはずだった。 アーキグラム[図2]やメタボリズムなどにみられる、今にして思えば随分と無防備...
『10+1』 No.14 (現代建築批評の方法──身体/ジェンダー/建築) | pp.242-248
[設計思想・教育]
運搬・組み立てシステムとデザイン 極環境の建築では建設地への建築資材の運搬形式と現地での建設作業の簡易性が通常の建築に比べると圧倒的に重要な課題となる。過酷な極...り古くからある。モダニズム以降も日本ではメタボリズムの都市理論があった。単体の建築よりもその...
『10+1』 No.46 (特集=宇宙建築、あるいはArchitectural Limits──極地建築を考える) | pp.152-155