1967年生まれ。ポピュラー音楽研究、グローバライゼーションとローカライゼーション、音楽と場所、都市空間とメディア空間の相関。
(最終更新:2010年9月2日)
[街路への視座]
...ヒップホップが持つ「ストリート性」もまた、安田昌弘が説得的に論じるように★三、この文脈のなか... ...塚貞文訳、みすず書房、一九九五)。 ★三——安田昌弘「ヒップホップ、近代、ストリート——パリ及...
『10+1』 No.34 (街路) | pp.94-96
[音響場試論 4]
音楽制作・配信技術の陳腐化と個人の表現可能性 三回にわたり続けて来た本試論も今回で最終回となる。これまでの三回で大雑把に、一九世紀末から二〇世紀末までのパリの音響場の生成・変形を、都市開発、録音・再生技術、情報・通信技術の発展を軸にして俯瞰してきた。図式的な整理を行なうなら、最初に演奏者と聴衆の分離と(ブルジョワ的・合...
『10+1』 No.47 (東京をどのように記述するか?) | pp.41-43
[音響場試論 3]
録音技術の普及 都市を音の響く場として捉え、さまざまな界隈で響く音の空間的な分布を、社会学的、経済学的、あるいはメディア論的な視点から分析し、パリを定点観測の軸として、都市や文化生産(消費)への理解の新たなとっかかりを見出そうというのがこのコラムの狙いであった。初回では音を囲い込み、より精度よく聴き手に向けて送り出す技...
『10+1』 No.46 (特集=宇宙建築、あるいはArchitectural Limits──極地建築を考える) | pp.38-39
[音響場試論 1]
序に代えて 〈音響場〉あるいはアクースティック・フィールドという言葉は本来、録音スタジオやコンサート会場、あるいは個人のリスニングシステムにおける音の定位に関する術語である。音源、あるいはその代役であるスピーカーに対する耳、あるいはその代役であるマイクロフォンの位置取り。つまり、どこでどの音がどう聴こえるか(あるいは聴...
『10+1』 No.44 (藤森照信 方法としての歩く、見る、語る。) | pp.25-26
[論考]
序 東京にクラブとよばれる空間が、都市に穿たれた穴のように点在している。 一九八九年、現在に直接つながるクラブ、芝浦GOLDが出現した。九〇年代前半、バブル最後...つくる──ミュージシャン・創造性・制度』[安田昌弘訳、みすず書房、二〇〇四]三五二頁)。 ★一...
『10+1』 No.39 (生きられる東京 都市の経験、都市の時間) | pp.92-99
[音響場試論 2]
近代メディアと社会関係の脱埋め込み化 前回はオスマンのパリ改造に象徴される都市空間の近代化が、パリをブルジョワ的な西部と庶民的な東部に分化し、同時にそこで響く音にもトポロジカルな棲み分けを産み出したことを確認した。今回は、都市空間におけるトポロジカルな音の棲み分けが、メディア技術による媒介を受けながら拡大再生産されてい...
『10+1』 No.45 (都市の危機/都市の再生──アーバニズムは可能か?) | pp.41-43