建築家/地引重巳建築設計事務所主宰/工学院大学非常勤講師。
作品=《Paris Beauty College》《ビューティシャンの家》
(最終更新:2010年12月14日)
[テクノロジーロマン 5]
ガソリン価格の急騰が続いている。その煽りを受けて、とうもろこしやサトウキビの需要が食料から燃料へシフトしているという記事を見てハッとした。人間の得る食料と車の得る燃料のエネルギー源がまったく同じだったという事実は衝撃的だった。食料と燃料が同じということは、いよいよ人類は機械までをも巻き込んだゼロサム・ゲーム(有限な分け...
『10+1』 No.49 (現代建築・都市問答集32) | pp.35-40
[テクノロジーロマン 4]
不思議なキッチンを見かけた。英国で一九世紀に製造されたというアンティーク・テーブルに、落ち着いた輝きを放つステンレス製の最新式のガス・テーブルとシンクが載せてある。しゃれた水栓が添えてある。その異質な組み合わせがまず目を引いた。謳い文句は、「世界にたったひとつしかない究極のパーソナル」。一流キッチン・メーカーのセミオー...
『10+1』 No.48 (アルゴリズム的思考と建築) | pp.39-44
[テクノロジーロマン 3]
身の回りにある「住設」(住宅設備)を見てみると、自分たちの意思とは関係なく勝手に動き出す機械が増えていることに気づく。人の動きや照度などに反応する照明器具、人のいる位置を目指して調和された空気を吹きかけるエアコン、室温に反応して作動する暖房機、便座を立つと吸気をはじめる脱臭器、浴槽の水温を感知して湯を沸かす給湯器、気温...
『10+1』 No.47 (東京をどのように記述するか?) | pp.31-36