乾久美子, 藤村龍至, 西沢立衛
INAX出版、2008年、160ページ
ISBN=9784872751512
[ダブル・ストーリー 4]
銀座に店を構えるギャラリーのオーナーが東京から車で一時間半ほどの場所に農家を購入し、ウィークエンドハウスとして利用したり、若いアーティストに製作スペースとして貸し出したりしている。敷地には母屋、離れ、蔵、作業小屋の四棟があって、すこしずつ改修しながら機能の充実をはかろうとしているのだが、次の改修の目標は規模に対して小さ...
『10+1』 No.47 (東京をどのように記述するか?) | pp.47-48
[ダブル・ストーリー 3]
デザイナーふたりのための計画をしている。敷地は大きな公園に面していてとても眺めがよいが、間口が狭く、細長い。ふたりはどちらも男性で、それぞれにキッチンやバスルームなどの水周りを占有することを希望しており、一世帯の共同生活というよりは二世帯住宅の暮らしのイメージに近い。各階平面はさほど大きくできないので、縦に積み上げたフ...
『10+1』 No.46 (特集=宇宙建築、あるいはArchitectural Limits──極地建築を考える) | pp.43-44
[ダブル・ストーリー 2]
プランをマイクロソフトウィンドウズのロゴマークのようにゆがめてみること。四人家族のための住宅「T邸」のために、このような方法を試してみた。基本となるプランはグリッド状である。パブリックな性格をもつ場所を中央に寄せ、プライヴェートな個室などを周辺に配置している。きわめてノーマルなレイアウト。それ全体をゆるやかに揺らす。で...
『10+1』 No.45 (都市の危機/都市の再生──アーバニズムは可能か?) | pp.48-49
[ダブル・ストーリー 1]
最近「広尾アパートメント」というプロジェクトが着工した。場所は六本木通りを広尾側にすこし入ったところで、周辺は暮らしぶりが想像つかないほど巨大な住宅と、裕福そうなマンションがぱらぱらと散在していて、のこりは敷地めいっぱいに建つ小さな住宅でうまっている。敷地はものすごく小さい(幅八メートル×奥行き六メートル)。その中に専...
『10+1』 No.44 (藤森照信 方法としての歩く、見る、語る。) | pp.31-32