レム・コールハース
丸善、2006年、108ページ
ISBN=9784621077672
[インタビュー]
ロンドンとロッテルダムの都市建築事務所(OMA)の創設者、レム・コールハースは、"Delirious New York"の出版の年である一九七八年以来、都市について問いを発し続けている。彼がチーフ・アーキテクトを務めるユーラリールでの実験に、レム・コールハースは、都市の秩序を組織することは今や世界的に困難であるという一...
『10+1』 No.02 (制度/プログラム/ビルディング・タイプ) | pp.51-55
[論考]
アルビンに初めて会ったときのことをお話ししたいと思います。その時彼はシカゴについてのレクチャーをしていました。彼は、詩人のように理想的にシカゴのスカイラインについて語りました。高架鉄道、つまりシカゴの鉄道システムについて話しだすと、彼の気分は高まり陽気になりました。そこから地面(グラウンド)に降りてくると、彼は歩行者と...
『10+1』 No.01 (ノン・カテゴリーシティ──都市的なるもの、あるいはペリフェリーの変容) | pp.224-230
[翻訳論文]
基本の仮説 図が示すように、はっきり「公園」と呼べるものを作るにはラ・ヴィレットの敷地は小さすぎ、逆に今回のプログラムは大きすぎる。公園というのは、公園としての楽しみを満たすのに最低限必要な施設を設けた、自然のレプリカになっているのが普通だ。ところがこの「ラ・ヴィレット公園計画」では、さまざまな社会機能が鬱蒼とした森の...
『10+1』 No.32 (80年代建築/可能性としてのポストモダン) | pp.105-116
[翻訳]
風水:もとの場所に居つづける限り地主の繁栄はつづくという古い中国信仰。 シンガポールのグリーンプラン:われわれはブルドーザを適正な場所に導きたい。 リー・クァンユー:シンガポールは多様で変化に富むものすごく大きな世界のなかのちっぽけな場所だから、機敏でなかったり、調整がすみやかにできなければ、消えるしかないだろうし、人...
『10+1』 No.50 (Tokyo Metabolism 2010/50 Years After 1960) | pp.173-197
[現代建築思潮]
オランダ現代建築紀行 今村創平 オランダ人の友達がチューリップ畑を見たいかと聞いた。内心僕はチューリップ畑などまったく見たくなかった。赤、黄、白、紫といったたくさんのチューリップを見るのはうんざり、と思ったなどいくつか理由はある。とにかく、チューリップを見たいとは思わなかった。友達は一緒に行こうと強く誘った。彼がそう...
『10+1』 No.32 (80年代建築/可能性としてのポストモダン) | pp.39-46
[グローバリズム 1]
1 前口上:グローバリズム、その私的再発見 我ながら最近の自分の立場なり関心とひどく懸け離れた主題を選んでしまったと思った。というと、過去の私の仕事を知る人々はいぶかしく思うかもしれない。その大部分が西欧の近代に関わるものをめぐっていたのだから。実際、外国人建築家たちの間に知り合いも、数を誇るほどではないが、少なからず...
『10+1』 No.31 (コンパクトシティ・スタディ) | pp.209-216
[鼎談]
建築と書物の親和性 永江朗──「建築家はどのように書物と関わるのか」というのがこの鼎談のテーマです。最初に素朴な感想をもうしますと、芸術家のなかで建築家ほど書物と親和性の高い人々はいないのではないか。これはちょっと異様なことだと思います。もちろん文芸は別ですが。ただ、建築家が書いた本があまりにも多いので、われわれはその...
『10+1』 No.38 (建築と書物──読むこと、書くこと、つくること) | pp.54-70
[批評]
細部・ディテール・納まり 塚本由晴──OMA/レム・コールハースのディテールは、安っぽいとか、素人だとか、長持ちしそうもないとか、結構悪い評判を聞くけど、逆にこんなに簡単でいいんだとか、脈絡なしでいいんだという自由をそこに感じることもできる。彼の場合、ディテールというものの捉え方がいままでの建築家と違うのだろう。現代芸...
『10+1』 No.16 (ディテールの思考──テクトニクス/ミニマリズム/装飾主義) | pp.80-89
[対談]
1 『ポスト・モダニズムの建築言語』の時代背景 日埜──今回の特集のテーマは「八〇年代建築を読み直す」としています。ポストモダンの建築に対する評価、あるいは距離感がこのところ曖昧にされ、場合によってはネガティヴな評価を前提とした、ある種の踏み絵になっているような感じさえある。そしてそうした意識において想定されている八〇...
『10+1』 No.32 (80年代建築/可能性としてのポストモダン) | pp.62-77
[論考]
「レム・コールハースは、この先どこへ向かうのか?」この質問の答えを探すのは容易でない。予測不能な彼の内面と、気まぐれな世界経済の動向を計るのは至難の業だからだ。ほとんど不可能といってもよいであろう。しかし、今日彼がどこにいるのか? そして何と格闘しているのか(あるいは何と戯れているのか)?を考察することは、この先の彼...
『10+1』 No.49 (現代建築・都市問答集32) | pp.90-93
[香港]
アーロン・H・H・タン Aaron H. H.Tan:1963年シンガポール生まれ。1994年、レム・コールハースとともにOMAアジアを設立し、翌年より同ディレクターを務める。主なコンペ受賞=「広州国際コンヴェンション+エクシビジョン・センター」、「オーチャード・マスタープラン」、「北京国際金融センター」など。主な作品...
『10+1』 No.22 (建築2001──40のナビゲーション) | pp.128-129