アトリエ・ワン, 塚本由晴, 貝島桃代
INAX出版、2006年3月、320ページ
ISBN=9784872751338
[トーキョー・建築・ライナーノーツ 6]
インテリアということ 建物には内側と外側がある。一般に建築ではその両方について考えるが、ほとんどのインテリアの場合は、建物の規模や配置といったことは考えない。店舗などの場合、時々経営戦略的には、どこにどのくらいの規模でつくるかといった都市における配置計画のようなことも問題として発生するが、残念ながらインテリア・デザイン...
『10+1』 No.23 (建築写真) | pp.44-46
[トーキョー・建築・ライナーノーツ 3]
世界にあるたくさんのスポーツ。オリンピック競技になっているだけでも夏期冬期合わせて四二あまり。そのなかには、近年登録されたばかりの比較的若いスポーツもある。けれどもほかのスポーツが古いといっても、よくみればギリシア時代から続いている陸上競技以外は、だいたいが近代スポーツと呼ばれているもので、その誕生の年もバレーボールは...
『10+1』 No.20 (言説としての日本近代建築) | pp.40-42
[トーキョー・建築・ライナーノーツ 7]
児童公園? 東京のまちには都の資料によれば九三四九の公園がある。ただ一言に公園といっても、国立、都立、区立、市町村立、私立公園などのジャンルがあり、そのなかに「児童公園」と呼ばれる公園がある。児童公園の歴史は、関東大震災の復興事業として、内務省復興局が隅田川沿いに三カ所、東京市が都心の復興学校に隣接して小公園五二カ所を...
『10+1』 No.24 (フィールドワーク/歩行と視線) | pp.39-42
[トーキョー・建築・ライナーノーツ 8]
内側から見る都市 昨年から今年にかけてヨーロッパの都市を訪ねたときに、いくつかおもしろい都市ツアーを経験した。 はじめは昨年七月にミュンヘンを訪れたときのこと。「日本の小さな家」の展覧会をキュレーションした建築家ハンネス・ルスラーに連れられたミュンヘンのツアーである。「ミュンヘンは自転車でまわるのが一番」という彼は、わ...
『10+1』 No.25 (都市の境界/建築の境界) | pp.29-32
[トーキョー・建築・ライナーノーツ 4]
これまでこの連載や「メイド・イン・トーキョー」などのプロジェクトを通して、東京という都市における建築についていろいろとみてきたが、気になっていることがある。それは「東京オリンピック」(一九六四)だ。まだ生まれる前ということもあり、オリンピックが東京においてどんなイヴェントだったか、どうもイメージできない。ものごころつい...
『10+1』 No.21 (トーキョー・リサイクル計画──作る都市から使う都市へ) | pp.41-42
[トキョー・建築・ライナーノーツ 5]
ニュータウン 九月から筑波大学の専任講師になり東京と筑波を往復する生活を始めた。南北一八キロメートル、東西六キロメートル。山の手線の内側とほぼ同じ大きさの筑波研究学園都市には約一六万人が住んでいる。もちろん東京の中心市街地のほうが、新宿や渋谷など、それこそいろいろな街があるという意味では、断然大きい。けれどもここにいる...
『10+1』 No.22 (建築2001──40のナビゲーション) | pp.55-58
[トーキョー・建築・ライナーノーツ 2]
ペットということ ザ・ビーチ・ボーイズのアルバム『ペット・サウンズ』、そのライナーノーツには、このタイトルの二つの意味が書かれている。 ひとつはペットによる音楽あるいはペットのための音楽という意味。ブライアン・ウィルソンの犬バナナ/ルーイーの鳴き声が録音された、アルバム最後の曲「キャロライン・ノー」は、犬が歌うという点...
『10+1』 No.19 (都市/建築クロニクル 1990-2000) | pp.32-34
[トーキョー・建築・ライナーノーツ 1]
「24タイムズ」という時間貸し無人駐車場は都市の空き地を使っている。再開発のため地上げされたが、不整形であるとか相続問題で放置されたままだった土地を借り上げて、サインの看板、駐車のための機具、料金自動支払機(照明代わりのジュースの自動販売機?)といった最小限のアイテムを置くことで駐車場にする。ただそれは駐車場だけではな...
『10+1』 No.18 (住宅建築スタディ──住むことと建てることの現在) | pp.35-37
[Yellow Page1]
アトリエ・ワン&リサイクル・エクスプロージョンズ Atelier Bow-Wow & Recycle Explosions 塚本由晴、貝島桃代 ───── 山本匠一郎、臼井敬太郎、富田文代、中川聡、山崎謙一、寳神尚史、市川夏子、堀江香里、前島彩子、高橋裕美、木下靖史、小林哲、武藤弥、芦田暢人、寺田郁子、今泉潤 モノの軸...
『10+1』 No.21 (トーキョー・リサイクル計画──作る都市から使う都市へ) | pp.65-79
[Dialogue]
トーキョー・リサイクル・エクスプロージョン 貝島──まず「リサイクル」と都市・東京を結びつけたところから話しましょう。私たちが一九九六年に「メイド・イン・トーキョー」で東京の面白い建物のガイドブックをつくり始めたとき、それと自分たちがしている設計とがどういう関係になっているのかを、よく聞かれました。ガイドブックというの...
『10+1』 No.21 (トーキョー・リサイクル計画──作る都市から使う都市へ) | pp.56-64
[Yellow Page1]
精神の再生、ショーという形式の再生 塚本由晴──去年(一九九九)の六月に行なわれた「二一世紀建築会議」にゲストとして招かれた際に、東京でのリサイクルの可能性について討議した成果としてガイドブックをつくったのが、今回の『10+1』の特集の発端です。最初は特集タイトルを「トーキョー・リサイクル・プロジェクト」にしようと考え...
『10+1』 No.21 (トーキョー・リサイクル計画──作る都市から使う都市へ) | pp.89-99
[論考]
アジアとヨーロッパの出会う場所イスタンブール イスタンブールは、ボスポラス海峡の南端に位置する人口一〇〇〇万人の都市だ。はじめてこのまちを歩いたとき、人々の顔立ちの多種多様さに驚かされた。このことはこの国が西アジアのアナトリア半島と東ヨーロッパのバルカン半島にまたがって位置する地理的条件とも関連する。この地域は、古来ト...
『10+1』 No.49 (現代建築・都市問答集32) | pp.126-127
[オルタナティヴ・スペース 3]
問題。テラーニやル・コルビュジエにあって、ミースに無いものなんだ? ……答えは屋上。 九八年水戸芸術館において行なわれた「ジュゼッペ・テラーニ」展★一で、彼の建築にはどれを見ても屋上があるのに気が付いた。例えば《ノヴォコムン集合住宅》には、小さなコンクリートブロックでイモ貼りにペイブされたテラス、外壁に連続するパラペッ...
『10+1』 No.17 (バウハウス 1919-1999) | pp.32-34
[論考]
ミニ・ハウス Mini House 主要用途 専用住宅 家族構成 両親+子供二人 構造・構法 LSG(軽量鉄骨)造塚本──《ミニ・ハウス》は、敷地面積がだいたい七〇平方メートル、延べ床面積が九〇平方メートルの小さな建物で、三〇年来住んできた家の建て替えです。敷地は四メートルに満たない前面道路に接し、東側に小さい住宅が密...
『10+1』 No.18 (住宅建築スタディ──住むことと建てることの現在) | pp.91-99