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クリティカル・パス──桂の案内人 | 中谷礼仁
Critical Path: Guide of KATSURA | Nakatani Norihito
掲載『10+1』 No.39 (生きられる東京 都市の経験、都市の時間, 2005年06月発行) pp.12-24

「真」であるということが、我々がおこなう記述とそれによって記述されるものとの間の厳密な一致を意味する、あるいは我々の抽象と演繹の全ネットワークと、外界に関する全理解との厳密な一致を意味するとしよう。そのような意味における真実を、われわれはけっして手にすることができない。
グレゴリー・ベイトソン「誰もが学校で習うこと」★一


新しい数列

そして、なおもベイトソンは次のような証明問題を私たちに提示
する。

……その理由を示すには、次の方法によるのが一般的である。まず私がひとつの連続シークエンス──数列でもかまわないし、数以外の列でもかまわない──を一部お見せして、それがある秩序に従っているという前提を与える。話しを簡単にするために、ここでは次のような数列を使うことにしよう。

 2, 4, 6, 8, 10, 12

この数列で次に来る数は何か?


私たちが答える間も与えず、ベイトソンは次のように先取りする。

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*この原稿は加筆訂正を施し、『セヴェラルネス──事物連鎖と人間』として単行本化されています。

>中谷礼仁(ナカタニ・ノリヒト)

1965年生
早稲田大学創造理工学部准教授、編集出版組織体アセテート主宰。歴史工学家。

>『10+1』 No.39

特集=生きられる東京 都市の経験、都市の時間